家族葬はるか葬儀メモリー「頑固でやさしい背中」

2018年12月24日

葬儀プラン:1日葬
会葬者数:7人
葬儀実施日:12月7日

~ナレーション~

祭壇から穏やかな微笑みを投げかけるアナタがいます。笑顔の先に居たのは息子様。
シャッターを切るやさしい心に笑みがこぼれました。
40数年、仕事一筋に生きてきました。
周りに指示を出すより、自ら動く人。
役職を与えられても辞退。
現場で動くことを大事にし、それを貫いた人でした。

頑固で寡黙な人だったとご家族はいいます。
子供の頃も社会人になってからも、親子でよく口喧嘩をしました。
大人になり、ふと気付く…。
頑固だと思っていた父親。自分も同じところがあるのかもしれない…。
頑固という真っ直ぐさがぶつかり合い、喧嘩になるのです。
腹が立ったあの時も、素直になれなかったあの時も、全ては信頼があるからこそ生まれたもの。
振り返れば…、喧嘩をしたあの日々が一番懐かしく、愛おしい想い出であるのかもしれません。

頑固とは正反対のもう一つの父の顔。
“子供好き”
息子様の奥様は、初めてのお子様をご出産される時、4日間も陣痛が続いたといいます。その病院へ毎日通い、無事の誕生を祈り続けてくれた父。
天使の産声にどれほど心安堵し、胸を熱くしたことでしょう。
出産後はしばらくの間、お父様のもとで過ごした奥様とお孫さん。
その腕に抱き、やさしい眼差しをこれでもかというほど注いでくれました。
500円貯金をし、毎年お孫さんの誕生日が近づくと家族皆を旅行に連れて行ってくれました。
アナタが初めて父親になった時、
きっと、同じように愛を注いでくれたのでしょうね。

息子様のご自宅で過ごしたあのニ週間。
あたたかく、やさしい空気の流れるその場所で過ごせたことは、感謝と幸せに彩られた大切な日々となったことでしょう。

お子様には何も語らない、語れない。けれどその想いは、形にかえあらわれています。祭壇のお写真で見せるあの笑顔。

心に抱いているのは、きっと精一杯の”ありがとう”

アナタと生きた日々を私達は忘れません。

お酒が大好きな故人様。中でも福美人をよくお飲みになっていたとのこと。喪主様である息子様へ一本プレゼントし、含み酒をしていただきました。残ったお酒は持って帰っていただき、お父様と息子様で晩酌をして頂こうと思います。
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