家族葬はるか葬儀メモリー「約束」

2020年1月10日

葬儀プラン:はるか葬
葬儀実施日:令和元年12月27日
葬儀場所:はるか会館
葬儀会葬者:12名

 

明るくておしゃべり好きのお父さん。
年の瀬が迫った頃、お父さんは言いました。

「牡蠣の入ったお雑煮が食べたい」

3年前から何度も言っていたお父さんの願い。
「一緒に食べようね」
その度に胸を痛めながら、こう答えていたご家族様…。

もう何年も病院で流動食を食べていたのでした。


翌日。
あなたは永遠の眠りにつきました――。



 

自分らしく歩んだ98年の人生でした。
そんな父を「放浪の人」と語るお子様。
二人のお子様が社会へ出てからは、お正月に会う程度。
皆、それぞれの道を歩んでいました。

 

お子様とお父様が密に接するようになったのは、7~8年程前からだといいます。
長い人生の中で大きな病も3度乗り越えましたが、晩年は病気との闘いの日々でした。
辛い毎日でしたね。
そんな中見せてくれていたあなたの笑顔に、ご家族様はあたたかい気持ちをいただいていたことでしょう。
「笑顔がいい人だった」
と語る息子様の姿が印象的でした。

やがてあなたは、新しい年を迎えることなく、安らかな場所へと旅立ちました。

 

 

 

 

お餅が大好きだったお父さん。
前日に交わした会話は、大好きなお持ちの話。
自然と笑顔がこぼれます。

叶えてあげることの出来なかった約束を”後悔”として、いつまでも背負ってしまわないように――
かけがえのない時間を過ごして頂けるように――
”一杯のお椀”に私たちの想いを託しました。

 

お通夜が終わり、皆での食事が始まります。

そこでお出しした”牡蠣の入ったお雑煮”

涙を流すお子様。
笑顔をこぼすご親族様。

お孫さんにも、曾孫さんにも、皆様に召し上がって頂きました。

笑顔と涙に包まれた空間に私たちの心もあたたかくなりました。




「おじいちゃん良かったね」
そう言って、お棺の傍で涙を流していたご家族様。

のちに
「ずっとおじいちゃんに嘘をついていたのが心苦しかった」
とお気持ちをお話しくださいました。


喜び、涙を流されていたご家族様の姿を私たちは胸に刻む――。

 

――たった一つの命だから、想いを大切に――

そんなことを教えてくれたご縁でした。


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