いちど立ち止まって整理するためのガイド

相続した家や土地について、

「この先ずっとは持てないかもしれない」
「空き家にしておくのは不安」
「売るという選択肢も考えておきたい」

と感じておられる方は、とても多くいらっしゃいます。

長い説明を読むのがしんどい方には、ここだけで十分です。

売却を考えるときは、この３つだけやればOKです。

1. 「なぜ売りたいのか」を一行で書く
   例：「誰も住まないので、固定資産税と管理の負担を減らしたい」

2. ざっくり相場を知る
   ネットや不動産会社で、「このくらいの価格帯かな」という感覚を持つ。

3. 専門家に一度だけ聞く
   「相続で受け継いだ家を売るか迷っていて……」と相談し、
   手続きや税金の大枠を教えてもらう。

ここまでできていれば、
売却するかどうかを決めるための“材料”は、かなり揃っています。

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✅ 1．なぜ売りたいのかを言葉にしてみる

売却を考えるとき、
いちばん最初に大事なのは 「理由をはっきりさせること」 です。

よくある理由としては……

• 遠方で管理ができない

• 将来住む予定のある人がいない

• 固定資産税や維持費が負担になっている

• 売却して、別の形で資産を持ちたい

• 相続人同士の負担を公平にするため

などがあります。

ここでやっていただきたいのは、とてもシンプルです。

「なぜ売ろうとしているのか」を
ノートや紙に、１～２行で書いてみる。

たとえば、

• 「誰も住まないので、固定資産税と管理の負担を減らしたい」

• 「現金に替えて、相続人で分けやすくしたい」

といった具合です。

森岡毅さんのマーケティングの言葉を借りれば、
ここは「売却という手段の前に、“目的” を定義するフェーズ」です。

この一行があるだけで、
不動産会社や専門家に相談するときの話が、とても伝わりやすくなります。

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✅ 2．「いくらで売れそうか」と「いくら残りそうか」をざっくりつかむ

次に気になるのは、やはり お金のこと だと思います。

• どのくらいの価格で売れそうか（相場）

• 売れたあと、実際に手元にいくら残るか

この2つを、ざっくりでよいのでイメージしておくと安心です。

🔎 相場のイメージをつかむ

相場感を知る方法には、例えばこんなものがあります。

• インターネットの「不動産一括査定サイト」で概算を見る

• 近隣で似た条件の物件がいくらで売り出されているか検索してみる

• 信頼できる不動産会社に「相場だけでも聞きたい」と相談してみる

ここでは、まだ「どの会社に任せるか」を決めなくて構いません。
“このあたりの価格帯かな” という感覚が持てれば十分 です。

💰 手元に残る金額をざっくり見る

売却代金からは、次のようなものが差し引かれます。

• 仲介手数料（不動産会社の手数料）

• 登記や書類の費用（司法書士などへの報酬）

• 場合によっては、譲渡所得税などの税金

ここも難しく考えず、

「売却価格ー（ざっくり経費）＝手元に残るお金」

という 考え方 だけ分かっていれば大丈夫です。

税金まわりが気になる方は、
「売る前に税理士に一度だけ聞いておく」という選択もあります。

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✅ 3．進め方と相談相手を決める

売却を検討するとき、
「どこに、誰に相談するか」が大きなポイントになります。

👥 相談相手の候補

• 相続に強い不動産会社

• 不動産登記に詳しい司法書士

• 税金まわりが心配な場合は税理士

など、テーマに応じて相談先が変わります。

ただ、相続が絡むケースでは、

「とりあえずいちばん高く売ってくれそうな会社にだけ相談する」

というよりも、

「相続や家族の事情も含めて、全体を見てくれる人」

に一度話を聞いてもらう方が、
長い目で見てうまくいくことが多いと感じています。

📄 相談の前にメモしておくとよいこと

• その不動産を「なぜ売りたいのか」（先ほどの一文）

• 現在の名義人は誰か

• 査定してほしい物件の住所

• だいたいの築年数や状態

遥流に言えば、
このメモは「お客様とスタッフの会話をスムーズにするための、ちいさな“魔法”」です。